「神は、キリスト・イエスが成し遂げてくださったことによるご自身の栄光の富の中から、あなたがたに必要なものをすべて満たしてくださる方です。」(ピリピ人への手紙 4:19 JCB)
〜こころのたね〜
きんたくんは、小さな丘の上に住んでいました。風が吹くと、心もふわりと浮かび、雨が降ると、心もしょんぼり沈んでしまいます。
「ぼくは、もっと光る石がほしい。もっと速く走れる靴がほしい。もっと、もっと…」きんたくんの心は、いつも“ほしいもの”でいっぱいでした。
でも、手に入らないと、心はくもってしまいます。「どうして、ぼくにはないの?」そんな日、きんたくんは、ひとりで木の下に座っていました。
すると、ふわりと風にのって、お助けマンがやってきました。「こんにちは、きんたくん。今日はどんな気持ち?」お助けマンは、きんたくんの隣に座って、ただ静かに耳を傾けました。
きんたくんは、心の中の“ほしいもの”を全部話しました。お助けマンは、うなずきながら、こう言いました。「きんたくん、神さまはね、きんたくんに“ほんとうに必要なもの”を、ちゃんと知っていて、ちゃんと届けてくれるんだよ。」
「でも、それって、ぼくが思ってるものと違うことがあるよ…」「うん、違うこともある。でもね、不思議なことに、あとになって『あの時のあれが、ぼくを守ってくれたんだ』って気づくことがあるんだよ。」
その日から、きんたくんは、心が沈んでも、少しだけ待ってみることにしました。雨の日には、土の中に種がまかれていることを思い出しました。風の日には、遠くから届く声に耳をすませました。
ある日、きんたくんは、転んでしまって、大事にしていた光る石をなくしてしまいました。「なんで…」と涙が出ました。でも、お助けマンはそっと言いました。「その石がなくなったから、きんたくんは、まわりを見て歩くようになったね。新しい友だちにも出会えたね。」
きんたくんは、うなずきました。「うん…たしかに、ぼく、前よりもたくさんの“ありがとう”を見つけてる。」
そして、きんたくんの心には、小さな“こころのたね”が芽を出しました。それは、“求めるもの”よりも深く、“与えられているもの”に気づく心でした。
丘の上の空は、今日もやさしく広がっています。きんたくんは、風に向かって、そっとつぶやきました。「神さま、ありがとう。ぼくに必要なものを、ちゃんとくださってるんだね。」
「神は、キリスト・イエスが成し遂げてくださったことによるご自身の栄光の富の中から、あなたがたに必要なものをすべて満たしてくださる方です。」(ピリピ人への手紙 4:19 JCB)
まず神さまに心を向ける練習をし続けていきましょう。あなたは神さまに愛されています。あなたの存在を感謝いたします。今日も一日主の祝福が豊かにありますように。
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