本日の聖書 マタイによる福音書5章3節
「心の貧しい人々は、幸いである。天の国はその人たちのものである。」
宣教題「天の国は心の貧しい人のもの」 牧師 新保雅雄
主イエスは、山上で、「幸い」についてお教えになられました。
ここで、「もし○○出来るならば、幸いになれます」などと言っておられるのではありません。既に今ある状態に対して、「あなたは幸いだ」と、主イエスは断言しておられるのです。
3節、4節にある最初の二つの「幸い」は、貧しい人、悲しむ人、この世的な判断からすれば、決して「幸い」とは言えない状態にある人々を指して言われています。この世の常識や価値観に、対抗するかのように主イエスは、「幸いだ」と繰り返していきます。
まず3節、最初に「心の貧しい人々」が挙げられています。主イエスが言われている「心の貧しい人々」というのは、直訳すれば、「霊において貧しい人々」のことです。つまり、信仰的に飢え渇いている人のことです。言い換えれば、それは、神の助けを求めている人、神の助け無しには、もう生きて行くことが出来ないほどに、深い苦しみの中に疲れを覚えている人のことです。
こうした人に向かって主イエスは、「天の国はあなたがたのものだ」と言われています。つまり「心の貧しい人々」こそが、天の国では、最も中心的な存在であり、あなたたちのためにこそ、天の国はあるのだと、主イエスは、言っておられるのです。
病院が、病気に苦しむ人のためにあるように、天の国は、神の助けを求めている人のためにこそあるのです。病気の人は自力で努力で修行で、何かが出来ることで、癒されるのではありません。
自分ではどうにも出来ずに、神の助けを祈り願う。私たちは、神の助けを切実に求め、思わず「ああ、神様」と祈らずにはおられない状態に置かれることがある、それこそが、「心の貧しい」状態です。
- 柔和で高ぶらない人は幸いです・・・ (2025-06-29 07:33:12)
- 見えない神さまの愛と恵みに・・・ (2025-06-08 06:49:55)
- とことん主に信頼しましょう・・・ (2025-06-01 05:59:23)
- もっとも小さい人が・・・ (2025-05-25 05:08:32)
- 受理言葉に愛言葉・・・ (2025-05-18 05:59:51)
- 互いに足を洗い合う生き方・・・ (2025-05-11 06:36:41)
- 恐れる時にも・・・ (2025-05-04 06:32:10)
- 平和の王・・・ (2025-04-27 05:22:29)
- 祝イースター2025・・・ (2025-04-20 07:37:54)
- 謙遜な救い主・・・ (2025-04-13 07:20:00)