本日の聖書 ルカによる福音書17章1、2節
イエスは弟子たちに言われた。「つまずきは避けられない。だが、それをもたらす者は不幸である。そのような者は、これらの小さい者の一人をつまずかせるよりも、首にひき臼を懸けられて、海に投げ込まれてしまう方がましである。」
宣教題「つまずかせる人」 牧師 新保雅雄
「つまずく」とは、信仰の人生を歩んでいる人が、その道からはずれてしまうことを言います。キリスト教会も肉を持つ人間の集まりである以上、必ずしも理想的なことばかりは起こりません。
信仰を同じくすると思っていた兄弟姉妹の、ささいな言葉や行いによって、傷付けられたり、信仰を揺さぶられ迷う事が起こります。主イエスが「つまずきは避けられない」と言われる通りです。
主イエスは、つまずきを起こさせる兄弟姉妹を戒めているのですが、その中でも特に、「小さい者の一人」をつまずかせることを戒めています。ここで言う小さい者とは、具体的には、弱い人、貧しい人、病気の人、困難や試練を抱えている人、あるいは、自分を守る力のない子どもたち、また肉的な欲求の強い人もそうでしょう。
信仰的に強い人を中心にして教会があるとしたら、新来者はどうでしょうか。いろいろな宗教を渡り歩き、いろいろな人に相談をしたが、救われなかった。そんな人が最後にすがる様な思いで、教会の門をたたいた。自身の弱さゆえに、教会に居場所を見付けることが出来ず、また迷い落ちこぼれる。教会は、小さい者、弱い者、自分を守れない者こそが、中心であり最も大切にされる場所なのです。
だからこそ主イエスは、信仰の強い兄弟の言行で小さな者をつまずかせる人々に向かって「そのような者は、首にひき臼を懸けられて、海に投げ込まれてしまう方がましだ」と厳しく言われます。
私たちは、弱い兄弟姉妹にとって、その信仰の情熱ゆえにかえって「つまずきの石」になっていないでしょうか。教会は赦すところです。批判し裁くところではありません。私たちは、求道者の方のよき兄姉になっているでしょうか。心に留めたいお言葉です。感謝。
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