「力ある聖なる方が、 私に大きなことをしてくださったからです。」(ルカの福音書 1:49 JCB)
「きんたくんとマリアのうた」
ある日、きんたくんはぽつんとベンチに座っていました。「ぼくって、なんのためにいるんだろう…」まわりの人はみんな忙しそうで、誰もきんたくんのことを気にかけてくれません。「ぼくも、だれかにとって大事な存在になりたいのに…」
そのとき、ふわりと風が吹いて、やさしい声が聞こえました。「こんにちは、きんたくん。どうしたの?」それは、お助けマンでした。にこにこして、きんたくんの隣に座りました。
きんたくんは、心の中のもやもやを話しました。お助けマンは、うんうんと静かに聴いてくれました。そして、そっと聖書を開いて言いました。
「ルカの福音書の1章49節に、こんな言葉があるよ。『力ある方が、わたしに大きなことをしてくださいました。その御名は聖なるものです。』これは、マリアが神さまをほめたたえた歌の一部なんだ。」
「マリアって、イエスさまのお母さん?」ときんたくん。「そう。彼女も、だれにも知られていない、ちいさな女の子だった。でも神さまは、そんな彼女を見つけて、大きな計画に招いてくださったんだよ。」
きんたくんは、目をまるくしました。「ぼくも…神さまに見つけてもらえるのかな?」
お助けマンはにっこりして言いました。「もちろん。神さまは、きんたくんのことをずっと見てるよ。きんたくんがどんな気持ちでいるかも、ちゃんと知ってる。」
その日から、きんたくんは毎朝、そっと手を合わせて祈るようになりました。「神さま、今日もぼくの心に来てください。マリアみたいに、あなたに心を向けられますように。」
そして少しずつ、きんたくんの目には、まわりの人のやさしさが見えるようになってきました。誰かが笑ってくれたこと。小さな「ありがとう」。それは、神さまがきんたくんに語りかけているようでした。
ある日、きんたくんはお助けマンに言いました。「ぼくね、まだ自信はないけど…神さまがぼくを見てくれてるって思えるようになったよ。だから、ぼくも誰かのことを見てあげたい。」
お助けマンは、そっときんたくんの肩に手を置いて言いました。「それが、神さまの愛を生きるってことだよ。きんたくんは、もうその道を歩き始めてる。」
そして空には、やさしい光が差し込んでいました。それは、神さまのまなざしのように、きんたくんを包んでいました。
「力ある聖なる方が、 私に大きなことをしてくださったからです。」(ルカの福音書 1:49 JCB)
まず神さまに心を向ける練習をし続けていきましょう。あなたは神さまに愛されています。あなたの存在を感謝いたします。今日も一日主の祝福が豊かにありますように。
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