2022年7月10日「天の国は心の貧しい人のもの」

投稿日時 2022-07-10 05:46:05 | カテゴリ: 礼拝説教要旨

 本日の聖書  マタイによる福音書53節  


「心の貧しい人々は、幸いである。天の国はその人たちのものである。」


宣教題「天の国は心の貧しい人のもの」  牧師 新保雅雄


主イエスは、山上で、「幸い」についてお教えになられました。


ここで、「もし○○出来るならば、幸いになれます」などと言っておられるのではありません。既に今ある状態に対して、「あなたは幸いだ」と、主イエスは断言しておられるのです。


3節、4節にある最初の二つの「幸い」は、貧しい人、悲しむ人、この世的な判断からすれば、決して「幸い」とは言えない状態にある人々を指して言われています。この世の常識や価値観に、対抗するかのように主イエスは、「幸いだ」と繰り返していきます。


まず3節、最初に「心の貧しい人々」が挙げられています。主イエスが言われている「心の貧しい人々」というのは、直訳すれば、「霊において貧しい人々」のことです。つまり、信仰的に飢え渇いている人のことです。言い換えれば、それは、神の助けを求めている人、神の助け無しには、もう生きて行くことが出来ないほどに、深い苦しみの中に疲れを覚えている人のことです。


こうした人に向かって主イエスは、「天の国はあなたがたのものだ」と言われています。つまり「心の貧しい人々」こそが、天の国では、最も中心的な存在であり、あなたたちのためにこそ、天の国はあるのだと、主イエスは、言っておられるのです。


病院が、病気に苦しむ人のためにあるように、天の国は、神の助けを求めている人のためにこそあるのです。病気の人は自力で努力で修行で、何かが出来ることで、癒されるのではありません。


自分ではどうにも出来ずに、神の助けを祈り願う。私たちは、神の助けを切実に求め、思わず「ああ、神様」と祈らずにはおられない状態に置かれることがある、それこそが、「心の貧しい」状態です。






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