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                        本日の聖書  マタイによる福音書8章34節 
 「イエスを見ると、その地方から出て行ってもらいたいと言った」  
 宣教題「救いと犠牲」   牧師 新保雅雄 
 主イエスたち一行が、ガリラヤ湖の向こう岸、ガダラ人の地方に着いた時のことです。主イエスを迎えたのは、悪霊に取りつかれた二人だけでした。舟で渡る前は、主イエスたちは、大勢の群衆に取り囲まれていました。ところが渡った地方では歓迎されませんでした 
 出迎えたのは、墓場から出て来た、悪霊に取りつかれた二人でした。彼らは、非常に凶暴なので、墓場に隔離された状態になっていたのです。 
 悪霊たちは、豚の群れを指して、主イエスに、こう願い出ました。「我々を追い出すのなら、あの豚の中にやってくれ」 
 主イエスは、この悪霊の願いを聞き入れられました。悪霊に向かって、主イエスは、「行け」と言われたので、悪霊たちは、抵抗することもなく、二人から出て、豚の中に入り、豚はみな、崖を下って湖になだれ込み、死んでしまったのです。 
 これを見ていた豚飼いたちは、町に行って、このことを知らせました。その知らせを聞いた町の人は、主イエスに、その地方から出て行ってもらいたいと言ったのです。 
 せっかく、主イエスは、悪霊を追い出し、町に平和をもたらしたのに、町の人たちは、主イエスを追い出そうとしているのです。 
 この町の人々は、悪霊に取りつかれ、苦しんでいる人がいても、悪霊を追い出し、その人を救おうという心を持っていません。隣人への愛よりも自分たちの利益が優先するのでした。 
 一方、主イエスは、苦しむ人を、ほうっておくことは、ありません。自己を犠牲にしてまでも私たちを救われる。 
 ここに神の愛があります。  
                      
  
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